先ごろ、中華人民共和国国務院ニュース弁公室が『2021年中国知的財産権保護状況』白書を正式に発表した。白書によると、2021年に、中国の知的財産権保護は、制度の構築、権利付与・登記、文化の醸成、国際協力などの分野でいずれも前向きな進展を遂げた。
保護の効果については、2021年に中国の知的財産権保護の効果が、各国のイノベーションの主体と国際社会から幅広い支持を得た。知的財産権保護の社会満足度が継続的に向上し、80.61点(100点満点)に達し、昨年から0.56ポイント上昇した。世界知的所有権機関(WIPO)が発表したグローバル・イノベーション・インデックス(Global Innovation Index ,GII)2021版によると、中国の順位は第12位で、昨年から2ランク上昇し、9年連続でイノベーションが先導する積極的な姿勢を維持した。
制度の構築については、2021年に、中国において知的財産権関連法令2本が改正、公布され、知的財産権保護に関する司法解釈が4件公布され、知的財産権保護の実施に関する政策文書20件以上が発表された。
権利付与・登記については、各種知的財産権の権利付与・登記件数が継続的に増加し、審査の品質と効率が著しく向上した。2021年の中国における特許権の付与件数は69万6,000件で、前年から31.3%増加した。商標登録件数は773万9,000件で、前年から34.3%増加し、国内の出願人が提出したマドリッドプロトコルに基づく商標の国際登録出願は5,928件で、マドリッドプロトコル締結国のうち第3位であった。著作権登録件数は626万4,400件で、前年から24.3%増加した。農業植物新品種権の出願件数は9,721件で、前年から22.85%増加した。
文化の醸成については、2021年に、知的財産権保護に関する重大特別宣伝・報道の総数が延べ10万件を超え、ニューメディアプラットフォームに関する話題に関係した人数が延べ40億人近くに達した。
国際協力については、世界知的所有権機関などの国際機関および各国、各地域の知的財産権組織との交流・協力を継続的に深め、国際ルールの制定に主体的に関与し、知的財産権に関するグローバルガバナンス体制のより公正で合理的な方向への発展を後押しした。《環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定》への加盟を正式に申請した。
1998年から、中国は20年以上にわたり継続的に知的財産権保護状況白書を作成、発表しており、国内外の各界に向けて中国の知的財産権保護状況を紹介している。
(出典:中国国家知識産権局)
|