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No.161 September.28, 2019
 
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集佳知識産権代理有限公司
7Th/8Th/11Th Floor,
Scitech Place, 22 Jianguo Menwai Ave.,Beijing 100004,P.R.China
北京建国門外大街22号
賽特広場七/八/十一階
郵便番号:100004


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F: +8610 85110966
85110968
Web:www.unitalen.com
E-mail:mail@unitalen.com
 
西安兵馬俑
 
目 録
ニュース
9月1日から、三つの「独占禁止法」関連規定が正式に施行
中韓協働調査試行プログラム(CSP)プロジェクト受理用メールアドレスの 変更に関する通知
中国地理的表示産品デジタル資源サービスプラットフォームが正式運営開始
注目判決
二審で1,000万:集佳が代理人を務める「微信食品」商標権侵害および不正競争事件二審で再び勝利
登録商標の規範的な使用も権利侵害と認定されるのか——「TATA木門」の「TATA橱柜」撃退記
集佳の最新動向
集佳代表団が2019年AIPPI国際総会に参加
集佳パートナーの潘煒弁護士が招待を受け、ロシアの法律事務所GorodisskyのIPフォーラムに参加し、講演を行う
集佳パートナーの彭鯤鵬博士と朱剛琴弁護士が招待を受け、湖南省渉外知的財産権益保護研修クラスで講義を実施
 
 
ニュース

 
9月1日から、三つの「独占禁止法」関連規定が正式に施行

 

  中国国家市場監督管理総局が6月に制定、公布した「独占的協定の禁止に関する暫定規定」、「市場支配的地位の濫用行為の禁止に関する暫定規定」、「行政権力の濫用による競争の排除、制限行為の制止に関する暫定規定」の三つの「独占禁止法」関連規定が、9月に正式に施行された。

  規定において特に強調されている点は、法執行組織は独占行為を取り締まる時に、すべての事業者を平等に扱わなければならないことである。また、独占的協定の認定方法および法執行手続きが細分化され、自発的に報告し、重要な証拠を提供した上位3名の事業者に対して、申請の提出順序に従い、異なる比率により過料を減免することができるようになり、寛恕制度の運用性がより高くなった。規定では特にインターネット、知的財産分野の市場支配的地位の認定に対する考慮要素が明確にされた。(出典:cctv.com)

 
中韓協働調査試行プログラム(CSP)プロジェクト受理用メールアドレスの 変更に関する通知

 

  中国国家知識産権局のインターネット上のドメインであるsipo.gov.cnが近々使用停止となり、メールアドレスのドメインが統一的に変更されることから、CSPプロジェクトの受理用メールアドレスがcsp@sipo.gov.cnからcsp@cnipa.gov.cnに変更される。申請者および代理人は各自周知徹底されたい。9月20日(当日を含む)まではcsp@sipo.gov.cnまたはcsp@cnipa.gov.cnを使用して申請することができるが、9月20日以降はcsp@cnipa.gov.cnを使用して関連の申請を行う。(出典:中国国家知識産権局)

 
中国地理的表示産品デジタル資源サービスプラットフォームが正式運営開始

 

  先ごろ、中国標準出版社が構築、実施を担う中国地理的表示産品デジタル資源サービスプラットフォームが順調に最終検収に合格し、正式に運営が開始された。

  当該プラットフォームには1,110件の地理的表示産品が収録されており、さらに地理的表示産品の新たな認証のためのオンライン提出チャネルが開設され、原産地の生産環境などの各指標との比較対照を通じて、ユーザーに地理的表示産品のカスタマイズ化および地域文化の体験サービスを提供する。(出典:中国国家知的財産戦略ネット)

 
注目判決

 
二審で1,000万:集佳が代理人を務める「微信食品」商標権侵害および不正競争事件二審で再び勝利

 

  基本概要:

  騰訊公司(テンセント)が第9類コンピューターソフトウェアなどの商品および第38類通信類の役務を指定商品・役務として登録している「微信」とそれに対応する「Wechat」商標は関連公衆の間で極めて高い知名度を有し、また、非常に高いブランド価値を有する。

  微信食品公司は2015年4月14日に「微信」を自社の商号として会社登記を行い、「微信食品 Wechat Food」の標識を使用して多くの系列の飲食店、オフラインのスーパーマーケット、オンラインのショッピングモールを開設した。これら以外にも、微信食品公司はさまざまなチャネルを通じて、その飲食店、スーパーマーケットの加盟店募集制度を広く宣伝し、フランチャイズ形式により騰訊公司の「 」、「 」ブランドに悪意をもって便乗し、巨額の利益を得た。本件一審の審理期間にも、微信食品公司はその権利侵害行為の範囲をさらに拡大し、全国各地で「微信食品」の標識を使用して、流通パーク、ホテルなどを開設し、権利侵害は莫大な規模となった。

  法院の判決:  

  北京市集佳弁護士事務所は騰訊科技(深圳)有限公司などの代理人として深圳市微信食品股份有限公司などを提訴した商標権侵害および不正競争事件の二審で勝訴し、北京市高級人民法院は一審判決に基づき、次の内容を認定した。

  1.騰訊公司が保有する第9類と第38類の「」と「 」商標は微信食品公司が設立した時点ですでに馳名商標(日本の「著名商標」に相当――訳注)を構成している。

  2.微信食品公司が「微信食品」、「Wechat Food」の標識を使用して、レストラン、スーパーマーケット、オンラインショッピングモール、流通パークなどを経営する一連の行為は騰訊公司の商標権を侵害した。

  3.微信食品公司が「微信」を自社の商号として登記したことは信義誠実の原則および商業道徳に反し、不正競争を構成する。

  4.微信食品公司は騰訊公司に対して権利侵害行為により得た利益および騰訊公司の権益保護のための合理的支出計1,029万余元を賠償する。

  また、北京市高級人民法院は微信食品公司が保有する第29類「微信」商標がすでに無効の審決を受けている事実に基づき、一審法院が認定した基礎の上に是正し、微信食品公司の第29類商標に係る被疑侵害行為が騰訊公司の商標権に対する侵害も構成することを認定した。

 
 
登録商標の規範的な使用も権利侵害と認定されるのか——「TATA木門」の「TATA橱柜」撃退記

 

  基本概要:

  2017年11月、北京闥闥同創工貿有限公司(TATA木門公司)は、ハルビン市のある家庭用品ショッピングモールの「TATA木門」専売店の上の階に「TATA橱柜 全屋定制(家全体をカスタマイズ)」という名の店舗が開設されたことを発見した。当該店舗は入り口には「TATA橱柜 全屋定制」、「TATA」の文字の看板が使用され、店内に陳列された主な商品は食器棚、玄関収納棚および衣類収納棚などであり、店内の半製品の板の上にはいずれも「TATA」、「TATA全屋定制」のラベルが印刷されていた。

  調査の結果、当該店舗は黒龍江省ハルビン市の劉某が開設したことが分かった。劉某は2016年から第20類「家具」などを指定商品として相次いで「TATA」、「TATA橱柜衣柜」、「TATA全屋定制」の商標登録を出願し、そのうち第19054373号商標「TATA」商標はすでに2017年3月7日に「家具、食器棚」などを指定商品として登録が許可されていた。その店舗内の「食器棚、衣類収納棚」などの商品はいずれもその認定された商品として規範的な取扱いがなされていた。劉某は自己の名義で「TATA」のほか、さらに他の有名な家庭用品ブランドを商標として登録出願しており、悪意の冒認出願であることは非常に明らかである。

  2018年4月27日、闥闥公司は第19054373号商標「TATA」に対する無効審判を請求し、被告に対して「TATA」商標の使用停止を要求し、さらに第3647066号商標「 」および第9242066号商標「 」が「非金属製ドア」を指定商品として著名商標を構成していることの認定を主張した。

  法院の判決:

  ハルビン中級人民法院は審理を経て次のように判断した。権利侵害標識は登録商標であるが、その登録商標はTATA木門の先使用馳名商標を複製、模倣したものであり、当該登録商標の使用は容易に消費者の誤認・混同を生じさせることから、権利侵害の成立を認定し、使用停止、および50万人民元の賠償を命じる判決を下す。

  事件の意義:

  本件は先使用馳名商標により後願登録商標の使用を禁じるもう1つの成功事例であり、「TATA木門」商標がはじめて馳名商標に認定された事例でもある。

 
集佳の最新動向

 
集佳代表団が2019年AIPPI国際総会に参加

  9月15日から18日にかけて、2019年AIPPI国際総会がロンドンのクイーン・エリザベス2世カンファレンスセンターにおいて盛大に開催された。李徳山副所長が率いる集佳代表団がこの会議に参加した。

  集佳パートナーの潘煒弁護士が招待を受け、「販売以外の行為による知的財産権の侵害に対する損害賠償」をテーマとする会議に参加し、中国代表団を代表して会議上で厳かに投票を行った。集佳パートナーの趙雷弁護士の専門論文「Main Changes of the New Chinese Trademark Law in 2019」が総会開催期間に発表され、広く注目を集め、多くの高評価と参考意見を得た。

 
 
集佳パートナーの潘煒弁護士が招待を受け、ロシアの法律事務所GorodisskyのIPフォーラムに参加し、講演を行う

  9月11日、集佳パートナーの潘煒弁護士がロシア最大の知的財産専門の法律事務所であるGorodissky& Partnersの招待を受け、同事務所が開催したIPフォーラムに参加し、「自動車産業の意匠」などをテーマとして講演し、Gorodisskyの弁護士であるAlexanderVasilets氏およびスウェーデンの法律事務所のValeaの弁護士であるLena Ericsson氏と共に、フォーラム参加者に中国、ロシアおよび欧州における意匠の異なる出願および権益保護に関する実務の紹介を行った。

  潘煒弁護士は講演において中国の知的財産の保護状況、特に自動車産業の専利(特許・実用新案・意匠を含む――訳注)の保護状況について詳細に解説し、さらに、長年にわたる代理業務の豊富な経験を踏まえ、外国企業による中国市場への参入戦略について専門的な意見を提示した。

 
 
集佳パートナーの彭鯤鵬博士と朱剛琴弁護士が招待を受け、湖南省渉外知的財産権益保護研修クラスで講義を実施

  9月6日、湖南省市場監督管理局知的財産保護処と湖南省知的財産権益保護援助センターが主催した「渉外知的財産権益保護研修クラス」が長沙市で開講された。集佳パートナーの彭鯤鵬博士と朱剛琴弁護士が招待を受け、研修クラスで講義を行った。

  集佳パートナーで専利代理士の彭鯤鵬博士は「PCT国際出願と米国の知的財産保護」をテーマとして、米国の特許制度、米国で特許を出願するためのルートと戦略および海外での特許出願において特に注意が必要な問題などの角度から分析を実施し、企業の海外特許保護戦略について詳細な専門的な意見を提示した。

  集佳パートナーで商標代理人の朱剛琴弁護士は「一帯一路における知的財産保護」をテーマとして講演し、一帯一路の参加国の商標に関する概況と登録ルートの紹介を通じて、企業は「市場が動く前に、商標を先行させる」ことを重視すべきであると指摘し、企業に向けて多くの実用的な海外の商標保護実務に関する意見を提示した。