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No.143 February.28, 2018
 
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集佳知識産権代理有限公司
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四川省九寨溝
 
目 録
ニュース
中国が国家知識産権局の再編を計画
中華人民共和国国務院弁公庁が「知的財産権の対外譲渡に関する業務弁法(試行)」を印刷・配布
中国国家知識産権局とユーラシア特許庁とのPPH試行事業が2018年4月1日から開始
注目判決
集佳が「誤削除防止」に関する特許無効審判事件で3連勝
集佳の最新動向
首都知的財産権サービス機構業務会議が開催され、集佳が「5A級専利代理機構」の栄誉を獲得
集佳が2018年INTA年次総会の中国エリアウォームアップパーティーの合同開催が成功
集佳特許事務所の事例2件が「最高人民法院2017年の典型知的財産権事例50件」に選ばれる
 
 
ニュース

 
中国が国家知識産権局の再編を計画

 

   3月13日に第13期全国人民代表大会第1回会議に上程された「国務院機構改革方案」(以下「方案」)で、国家知識産権局を再編し、国家市場監督管理総局が管理することが示された。

   方案では、国家知識産権局の職責、国家工商行政管理総局の商標管理の職責、国家質量監督検験検疫総局の原産地特定の地理的表示の管理の職責が統合され、国家知識産権局を再編し、国家市場監督管理総局により管理することが示された。

   王勇国務委員は、当日、上述の方案について大会に説明した際に、知的財産の創出、保護、運用を強化することは、イノベーション型国家の建設を急ぐ上で重要な措置であると述べた。

   王国務委員によれば、国家知識産権局の再編のねらいは、商標・専利(特許、実用新案、意匠)の分担管理と法執行の重複問題を解決し、知的財産権の管理体制を整えることにある。

   王国務委員の説明によれば、再編された国家知識産権局の主な職責は、知的財産権の保護業務、知的財産権保護体制の整備の促進、商標・専利・原産地特定の地理的表示における登録・登記および行政判決、商標・専利に関する法執行業務の指導などである。商標・専利に関する法執行の職責は、市場管理監督の総合法執行チームが担う。(出所:中国日報)

 
中華人民共和国国務院弁公庁が「知的財産権の対外譲渡に関する業務弁法(試行)」を印刷・配布

 

  中華人民共和国国務院弁公庁は先頃、「知識産権対外転譲有関工作弁法(知的財産権の対外譲渡に関する業務弁法)(試行)」を印刷、配布し、国の安全にかかわる知的財産権の海外への譲渡に関する規定を明確にした。印刷、配布の日から試行される。

   「弁法」の規定によれば、技術の輸出、外国投資家による中国国内企業の買収などの活動のうち、国の安全にかかわる知的財産権の海外への譲渡行為に対し審査を行う。審査の類型には、専利権、半導体集積回路の回路配置利用権、コンピューターソフトウェアの著作権、植物新品種の育成者権などの知的財産権とその出願権が含まれる。譲渡行為には、権利者の変更、知的財産権の実質的支配者の変更および知的財産権の独占的実施の許可の3種類の状況がある。審査内容には、知的財産権の海外への譲渡が、中国の安全および重要分野の重要技術における革新的発展能力に及ぼす影響が含まれる。(出所:新華社)

 
中国国家知識産権局とユーラシア特許庁とのPPH試行事業が2018年4月1日から開始

 

  「中華人民共和国国家知識産権局與欧亜専利局関於専利審査高速路試点的諒解備忘録(中華人民共和国国家知識産権局とユーラシア特許庁による特許審査ハイウェイ試行事業に関する了解覚書)」によれば、中国国家知識産権局(SIPO)とユーラシア特許庁(EAPO)による特許審査ハイウェイ(PPH)試行事業が2018年4月1日から始まる。期間は3年で、2021年3月31日までとなる。

  SIPO-EAPO PPH試行事業が始まれば、出願者は「SIPO-EAPO特許審査ハイウェイ(PPH)試行プロジェクトにおける中国国家知識産権局(SIPO)へのPPH申請提出に関する流れ」に従い、SIPOにPPH申請を提出することができ、また、「SIPO-EAPO特許審査ハイウェイ試行プロジェクトにおけるユーラシア特許機構のユーラシア特許庁への特許出願の早期審査申請提出に関する流れ」に従い、EAPOにPPH申請を提出することができる。(出所:国家知識産権局ウェブサイト)

 
 
注目判決

集佳が「誤削除防止」に関する特許無効審判事件で3連勝

 

 集佳が捜狗公司(Sogou)を代理した「入力過程での情報削除に関する方法および装置」に関する特許(ZL200810116190.8)の無効審判事件について、先頃、再審委員会による審査の決定を受け、特許権がすべて有効であることが維持された。当該特許は、これまで請求者から3回にわたり無効審判が請求され、集佳はいずれも捜狗公司の代理として3回連続勝訴した。また、先日、北京知識産権法院は本件にかかわる当該特許に対する一審判決で、百度公司(バイドゥ)に対し、権利侵害行為の即刻停止、すなわち本件にかかわる特許権を使用する「百度携帯電話入力ソフト製品」の発行、または第三者へのあらゆる方式による提供を直ちに停止するよう判決を下した。

   

無効審判請求審査決定書

(第 35082 号)

専利法第46条第1項の規定に基づき、専利再審委員会は請求に対し、上述の専利権について提出された無効審判請求を審査し、ここに次の通り決定する。

専利権のすべてが無効であることを宣告する。

専利権の一部が無効であることを宣告する。

■専利権が有効であることを維持する。

専利法第46条第2項の規定に基づき、この決定に不服ある場合は、この通知を受け取った日から3か月以内に北京知識産権法院に訴えを起こすことができ、相手方当事者は第三者として訴訟に参加する。

添付:決定書の本文計15ページ(本文は2ページから起算)。

 

判決

被告の北京百度網訊科技有限公司は、この判決の発効日から、 200810116190.8 号、名称を「入力過程での情報削除に関する方法および装置」とする特許権の使用を直ちに停止する。

被告の北京百度網訊科技有限公司は、この判決の発効日から、200810116190.8号、名称を「入力過程での情報削除に関する法法および装置」とする特許権を使用した「百度携帯電話入力ソフト製品」の発行、または第三者へのあらゆる方式による提供を直ちに停止する。

 今回の無効審判の口頭審理では、本件にかかわる特許に対し請求者から提出された第2回目および第3回目の無効請求が合わせて審理された。この事件の注目ポイントは、使用公開(使用による公開――訳注)の7組の証拠の証拠適格の問題、およびそれが本件にかかわる特許の新規性、創造性を損ない得るかという点にある。

(請求者が使用公開の証拠としようとして提出した旧型携帯電話7機種。左から右、上から下へ順に、フィリップス9@9r、夏新A8、波導V08、夏新M66、モトローラW161、パナソニックX77、サムスンSGH-S508)

 双方の紛争の注目点、および合議体による認定は主に次のとおりである。

 1.証拠1~7は使用公開の証拠たり得るか

 特許権者の考えによれば、請求者が提出したいわゆる使用公開の証拠は、証拠の「3性」要件、すなわち「真実性、適法性、関連性」を満たすことができない。簡単に言うと、請求人が使用公開の証拠として提出したすべての証拠は、いずれも2000年前後の旧型の携帯電話であり、その携帯電話の購入日を証明できるいかなる購入証明もなく、すなわち、その携帯電話に使われている技術方案の公開日を証明することができず、したがって、請求者が提出した証拠の間には完全な証拠チェーンが形成され得ず、それらの証拠はいずれも、使用公開の証拠として、本件にかかわる特許の新規性を評価することはできない。合議体は、証拠の適格性に関する特許権者の意見を認めるとともに、請求者が提出した証拠および証拠チェーンは、この特許の新規性および創造性の評価に用いることができないと認定した。

 2.引用文献1-1・引用文献8・周知技術の組み合わせにより、この特許の請求項1の技術方案が公開されているか

 請求者が提出した旧型の携帯電話は、使用公開の証拠に用いることはできないものの、引用文献1-1は旧型携帯電話の使用説明書として、証拠の形式的要件を満たしている。このことに鑑み、合議体は、引用文献1-1と請求項1との間に、次のような2つの異なる技術的特徴が存在することを認定した。1)すべてのコードの削除が完了した場合、前記削除キーのコマンドのアクセプトが一時停止する。2)前記削除キーの状態が、あらかじめ設定された条件を満たす場合には、削除キーのコマンドを引き続きアクセプトし、文字を削除するとディスプレイ上部の文字が削除される。

 逆に、引用文献8では、そのレイテンシを設定する目的は、削除キーのバックスペース機能が作動しないことを保証する、すなわち削除機能からバックスペース機能への切り替えを実行しないためであるが、請求項1では、削除キーには削除機能しかなく、削除キーによるバックスペース機能および削除機能の切り替えに関する技術的問題は存在せず、あらかじめ条件を設定する目的は、削除キーのコマンドのアクセプトを一時停止した後、前記削除キーの状態があらかじめ設定された条件を満たす場合に、引き続き削除キーのコマンドをアクセプトするためである。したがって、合議体は、引用文献8ではレイテンシの設定が開示されているものの、引用文献8におけるレイテンシの設定の目的は、請求項1における条件設定の目的とは異なるため、引用文献8では、上述した異なる技術的特徴が開示されておらず、この分野の技術者は引用文献8に基づくいかなる関連技術の示唆も得ることができないと判断した。

 本件において、請求者が優勢と思われた第2回目および第3回目の無効審判請求、および押し寄せる7組の使用公開の証拠に対し、集佳チームは主に次の点から着手し、十分に準備を行った。まず、同じ型番の7機種の旧型携帯電話を購入し、その機能および効果を十分に理解し、本件における特許の技術方案との比較を行った。次に、専利復審委員会が証拠チェーンに疑いがあるとして証拠能力を否定した類似事例を検索により発見し、本事件の合議体に十分な根拠および裏付けを提供した。また、専門家の証人の力を借り、技術的背景および原理の視点から踏み込んだ分析を行い、口頭審理において合議体に詳しく説明した。孫長龍氏、王宝筠氏、郭化雨氏、劉磊氏、仇思揚氏ら集佳チームの構成員が一丸となり、積極的に協力することで、本件の特許無効審判手続きでの捜狗公司の3回連続の勝利をサポートするとともに、本件の訴訟手続きにおける勝利のための強固な基礎を築いた。

 
 
集佳の最新動向

 
首都知的財産権サービス機構業務会議が開催され、集佳が「5A級専利代理機構」の栄誉を獲得

   3月14日、首都知的財産権サービス機構業務会議が北京で盛大に開催された。集佳は安定した総合的実力により、2017年7月に始まった第2回専利代理機構格付け評価活動において、審査専門家の厳しい採点、業界評価委員会の専門的な審査を経て、理事の審議に合格し、「5A級専利代理機構」の栄誉を獲得し、集佳パートナーの王学強氏が壇上で表彰を受けた。今回の選考では、従業員、経営環境、規則制度、サービス能力、獲得した栄誉・業績など6つの次元、21の面から専利代理機に対し全面的な視察および評価が行われ、最終的に39機関の格付け結果が確定した。そのうち、5A級機構は14社、4A級機構は11社、3A級機構は10社、2A級機構は4社となった。

▲壇上で表彰を受けた集佳パートナーの王学強氏(左から3人目)

 
集佳が2018年INTA年次総会の中国エリアウォームアップパーティーの合同開催が成功

  3月22日午後、INTA(国際商標協会)が主催し、集佳知識産権代理有限公司、北京市集佳律師事務所、中関村遠見知識産権創新研究院が協賛する2018年INTA年次総会のウォームアップパーティーが、北京Wホテルで順調に開催された。今年のウォームアップ会議は、北京市、上海市などで相次いで開催される。主催者側は、ウォームアップ活動を通じて中国国内の企業や事務所にINTAへの理解を深めてもらいたいと願っており、また、INTAが5月にシアトルで開催予定の年次総会に、幅広い業界の同業者が積極的に関心を持ち参加することを願っている。

   シンポジウムでは、中関村遠見知識産権創新研究院の余暉院長が、商標権侵害事件の賠償金額および知的財産権に関する高額賠償金をいかに勝ち取るかなどの問題について分析を行った。続いて、北京市高級人民法院のベテラン裁判官が、2017年の商標権利確定に関する行政事件における注目の問題について詳細に分析した。北京市集佳律師事務所パートナーの周丹丹弁護士は、オンラインゲームの知的財産権に関する事件の申し立て・申し開きに関する問題および典型事例について解説した。会議の期間中、企業や知的財産権業界から参加した同業者は、貴重な質問時間を利用して専門家や学者と幅広い交流を行った。

▲李永波氏のスピーチ

▲余暉院長の講演

▲周丹丹弁護士による典型事例の共有

 
集佳特許事務所の事例2件が「最高人民法院2017年の典型知的財産権事例50件」に選ばれる

  2018年4月19日、最高人民法院は「中国法院2017年の典型知的財産権事例50件」を発表し、北京市集佳律師事務所が代理となった「シャトー・ラフィット・ロートシルトと上海保醇実業発展有限公司、保正(上海)供応鏈管理股份有限公司との商標権侵害に関する紛争事件」および「菏澤匯源罐頭食品有限公司と北京匯源食品飲料有限公司の商標権侵害および不正競争に関する紛争事件」がそろってランキング入りした。

   シャトー・ラフィット・ロートシルトと上海保醇実業発展有限公司、保正(上海)供応鏈管理股份有限公司との商標権侵害に関する紛争事件

   菏澤匯源罐頭食品有限公司と北京匯源食品飲料有限公司との商標権侵害および不正競争に関する紛争事件